長年占いをしていると、自分が喋っているのか、喋らされているのか、わからないような事が時々あります。
干支九星術というのは、生年月日から星出しして宿命をみる盤と、お客さんがいらして話し始めた時間で鑑定盤をたてて、状況や対策など運命的な部分をみる二本立てで鑑定していくのですが、前者は生年月日で確定するので動かない、後者は鑑定のたびにその都度変わります。
なので、生年月日でみる占いはいつも同じと考えているお客さんも多いようですが、干支九星は易やタロットのように、その時々で変化する盤も使っているので、それはあてはまりません。
この変化する盤は、お客さんが鑑定にいらした年月日時で4つの盤を作ります。
時間の盤は二時間単位で変化しています。
(さらに詳しくする場合は10分ごとに変わる小時刻という盤もありますが、ふだんはあまり使いません。)
この4つの盤は私たちにとっては占いの神様の示しそのもので、これを正確に読み取り、必要な事をお客さんにお伝えする、という作業を行っています。
なので私たち占い師は、お客さんによって変化する盤とお客さんの間に立って、盤の示しを伝達する役割を担っているだけです。
先生から言われるのは、救ってくださるのは神仏(盤に出てくるいろいろな示し)であって、我々ではない。思い上がってはいけないと。
ただの仲介役ですから、占い師自身は偉くもなんでもないのです。
あたりまえですが。
あたりまえですが。
ただ、とにかく精密に盤を判断し、何が示されているのかを正しく判断しなければいけないので、これがとても難しいからずっと勉強を重ねているわけです。
これほど重要な鑑定盤で、慎重に取り扱っているにも関わらず、うっかり八兵衛な事は起きるものです。
お客さんのいらした時間で作る盤を間違えて、異なる日や時間の盤で鑑定してしまい、全く気づかずに、お客さんが帰られてから、ミスに気がつくという事が時折発生します。
ここからが本題の摩訶不思議で、間違えて盤を作っても、最後まで気づかずに鑑定を終えた場合は、その盤で鑑定しなさいと言う示しであり、そこに神ありだからそのままでよし、と。
一方、鑑定の最中に盤のミスに気づいたら、その鑑定には魔が入っているので、鑑定を即刻中止せよ、との事なのです。
中止するといっても話が進行中なので、現実的には中断は難しいのですが。
しまった、ミスった!と気が付いてしまうと、けっこう焦りがでるもので、しどろもどろになってしまいますが、鑑定盤の話を続行するわけにもいかないので、さりげなく話を変えて、生年月日の宿命のほうに焦点を当てて流れを変えてしまいます。
本当に不思議な事で、ミスに気づかずに終えた時は、盤自体は間違っているのに、鑑定も結果も問題なく成立しているのです。
このような不思議は鑑定には多々あって、何か、目に見えない大きな存在(英語でいうところのgreat somethingでしょうか)を感じる事があります。
このような不思議は鑑定には多々あって、何か、目に見えない大きな存在(英語でいうところのgreat somethingでしょうか)を感じる事があります。