日曜日の朝、こころふれあい紀行という日本の職人さん達の工房を訪ねるテレビ番組があります。
たまたまチャンネルを廻していた時に、魔鏡の職人さんが出ていて、以前魔鏡はもう職人がいなくて作れないのではないかという話を聞いていたので、驚いて番組にかじりついてしまいました。
なくなってしまうと困るのです。
でも若い職人さんがきちんと作られているのを見て、安堵したのを覚えています。
それ以来いつもこの番組を見るようになりました。
この番組の進行役が二胡奏者のジャーパンファンさんで、毎回番組の最後に職人さんに捧げる二胡の音色が素晴らしく、先日初めて生の演奏を聴く機会がありました。
写真はその時の会場の寛永寺輪王殿、黒門のライトアップです。
生演奏の二胡には感動しきりで、あまりにも良かったので帰ってすぐに次のコンサートの手配をしたほどです。
そして昨日、待ちに待った忠臣蔵のコンサートへ行ってきました。
ちょうど浪士達が討ち入りを果たし、亡き主君の墓へその報告をした日だそうです。
野沢雅子さんの朗読をはさみながら、シンフォニックオーケストラと二胡の合奏を聴くという構成でした。
ドラマチックな忠臣蔵が、ますますドラマチックな世界観で、涙腺崩壊必至。
それにしても二胡は不思議な楽器です。
人の声が歌っているような音色は、この世で一番切なさを体現できる楽器ではないかしらん、と思わせてくれるほど切なく情感豊かに心に響いてきます。
年末と言えば忠臣蔵、毎年お涙ちょうだいで爽やかに感動しながら泣くお決まりですが、今年はとても良い忠臣蔵を満喫できました。
本懐を遂げて潔く散った、忠義の浪士たち一人一人の人生ドラマに思いをはせ、その生き方にはただただ感動するばかりです。
年の瀬、明ければまた新しい一年がくるというこの時期に、人が人として立派に生きる事を、命をかけて教えてくれる忠臣蔵。
年末に忠臣蔵を見るのは、ただ討ち入りの日だからということにとどまらないような気がします。
最後に野沢さんとジャーさんのサインを頂いて、握手もしてもらい大満足のコンサートでした。