札所は最後のほうが山深い立地になり、こちらもバス停からけっこう歩きます。
沢に沿って歩いていくと、札所の手前に水子さんの供養で有名な『紫雲山地蔵寺』というお寺さんがあります。
全国各地のご家庭が水子さんのために建立した一万数千体のお地蔵さんがお祀りされていて、多くの方がご供養に訪れています。
無数の小さなお地蔵さんを見ていると少し切なくなりますが、きっと御仏の慈悲に抱かれて導かれていくことでしょう。
地蔵寺を札所と勘違いして、そこで引き返してしまう方もいるそうです。
札所は山をさらに奥まで歩いていきます。
入口に馬頭観音のおられるトンネルをくぐってしばらく行くと、山寺らしい荘厳な赤い山門が見えてきます。
札所31番、『鷲窟山観音院』の入口です。
岩から切り出した威風堂々の仁王様に迎えられて山門をくぐると、長~い石段を登らねばいけません。
本堂は標高450メートルの山の中にあるのです。
この石段なかなか風情がありまして、楽しむ余裕があれば季節によっては花がきれいです。
やっとこさ石段を上り詰めると、ダイナミックな岩肌を背に、横に滝が流れる本堂が鎮座しています。
今回は滝の水は少なめでしたが、もとは行者さんたちの瀧行が行われていたそうで、お不動様が祀られています。
ちなみに、私も時々先生と栃木で瀧行をしたりしますが、「行場は神聖な空間だから、絶対に荒らしてはいけない」と厳しく言われています。
しきたりもありますので、瀧行は必ず指導の先生や行者さんについて行います。
勝手に侵入したり、いたずらしたりしては絶対にいけません。
行場でふざけるのは本当に怖いことなのです。
だいぶ風化してしまったようですが、切り立った岩肌にはたくさんの磨崖仏が彫られています。
他にも岩に張り付くように、たくさんの石仏がお祀りされています。
崩落のため西奥の院は参拝できませんが、東奥の院は登拝できます。
山の上の静かな札所で、古くからの信仰の息吹を感じる31番。
市街地の札所より訪れる人もだいぶ少なくなるそうで、自然の気が充ちる静謐で神秘的な雰囲気をまとったここが好きなのです。
今はお姿見れませんが、開帳の時に見えたご本尊にも心を打たれました。
やはり神縁、仏縁というものはあるもので、何か特別惹かれる所というのがあるものです。
帰りには山道の途中にある観音茶屋さんでお蕎麦を。
ここの自然栽培の緑茶とおかず味噌シリーズは美味しいので必ず購入します。
バス停近くまで戻ると牧場にカワイイ子山羊が!
まだ赤ちゃんかな?フワフワ。
秩父はいま、蝋梅や梅が咲いてきれいです。
最後のほうの札所へバスと徒歩で行く時は、時刻表を絶対に把握しておかないといけません。
本数がとても少ないからです。
乗り損ねたら悲惨です。
今回はお天気も良く、さわやかな早春の参拝ができました。
今回のお土産♪
玉木屋さんのプリンは毎回